下御霊神社・菊桐鉾

どせうの寝床

2006年05月25日 22:34

■下御霊神社…中京区寺町通丸太町下ル東側・下御霊前町  地図はこちら
 5月1日がお出で(神幸祭)。
 5月第三日曜がお還えり(還幸祭)※葵祭の関係で第四日曜になる年もあり。
































■菊桐鉾…御幸町通丸太町下ル毘沙門町の守護
        留守鉾と合わせて、2本の鉾がある。
        (※留守鉾とは、神幸・還幸の巡行列に鉾が出ている間、留守を守る鉾のことで、
           概して、剣先が短く錺も地味なものが多い)


昔から、神幸列には午後の西廻りのコースに参加し、
夕方の5時頃、寺町通を二条から下御霊まで上にあがってくるところが一番の見せ場である。
後方は、枠組の枝菊鉾である。
















































多くの神社で鉾差しが復活してきているが、
吹散りを見送りに垂らして巡行するところは少なく、
みごとな鉾差しの技能を堪能できるスポットである。
吹散りを垂らすと風の影響を受けやすくなり、吹散り無しで差すよりも技量を要するのである。
本来、この姿が剣鉾の正装であり、
織物としても貴重な文化財の吹散りを同時に鑑賞できるのは嬉しい限りである。




















額の裏に銘が入っており、寛永2年11月に東山院よりの御寄付。
剣先は、享保12年8月に作られている。











































菊桐鉾の当家。
下御霊の場合は、鉾の管理は町内でとなっているが、実際は一軒が守護し、鉾を預かっている。




















鉾のお飾りの様子である。
留守鉾も見えている。巡行に出る方とはまた違った意匠の錺である。
下御霊は、御所の南半分を氏子区域に持っている関係で、
禁裏や貴族の方々からの御寄付が多く、菊の意匠を使った鉾が多く存在する。

この菊桐鉾の他、前述の枝菊鉾に加え、重菊鉾・菊鉾がある。


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