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2018年09月21日

剣鉾・顔面カタログ 「北白川天神宮 壱ノ鉾/壱ノ鉾仲間守護 」




北白川天神宮 壱ノ鉾/壱ノ鉾仲間守護

神宝の「黒鉾」に因んで、剣先を黒漆で黒く塗っている。

いわゆる、黒剣(くろけん)である。
  


Posted by どせうの寝床 at 07:00Comments(0)北白川天神宮

2015年07月12日

北白川天神宮・秋季大祭 還幸祭2014

昨秋の10月12日、大型台風19号が徐々に接近しつつも、雲間から太陽が顔を出す天気のもと、
北白川天神宮にて秋季大祭・還幸祭が執り行われた。


新装なった美しい姿が眩しい黒剣 壱之鉾。
頭上高くで光っている。






高盛献饌 10月5日午前八時、神幸祭10月9日午後三時、還幸祭10月12日午後一時半。




御旅所の神輿庫をバックに、神輿巡幸列に供奉する壱之鉾の当家さん・鉾差しの面々。




鍍金もしなおされて、輝きが甦っている。




日月・三蓋松に薙刀、
中央には、多くの場合見られる神号額はなく、兜を据えている。
守護神は山上御本殿横の三社殿に祀られる八幡宮。
武士からの信仰を広く集める八幡宮であるが、
この兜は、四代将軍徳川家綱の武を象徴しているという。



側面から見ると、兜部分の錺の分厚さがよくわかる。
鍬形や吹返しは前面に迫り出している。




いわゆる黒剣(くろけん)。
北白川に伝わる宝物・黒鉾の伝統を受けて、壱之鉾の剣先は黒塗りされている。
この度の修繕・復調で、その黒も渋く復活している。
今回、塗りは焼付け処理がされたとの事。




長柄は錺金具を移して、まったく新調された。




螺鈿の青い光が瑞々しい。






吹散り周りにも、精緻な細工が施されている。






鉾差しさんの着物装束。




壱之鉾は、背に兜。
胸と袖に、薙刀と三蓋松、裾には立浪文様があしらわれている。








神職によりお祓いがなされ、いざ出陣!




御旅所前では、吹散りを付けて鉾を差す。
普段から息の合った鉾差しだけでなく、吹散りを支え持つ鉾仲間の方々を交えて鉾を立てる。
周りに見物人も多く、全員に緊張が走る。




鮮やかな濃緋色の吹散りを垂らしながら、狭い志賀街道に涼しげな鈴の音が響き渡った。




貮之鉾の鉾当家さん前で鉾差し奉納。





新旧の鉾差し衣装。濃紺色の方が新しく、模様は背に三蓋松。




貮之鉾当家さんの様子。
本鉾は長柄を付けて高々と立てられている。
留守鉾は、トラック巡幸時代の面影を残す、短く切り詰められた長柄に付けられている。




中央に天神宮の神額を据え、周りに十二枚の葵葉を配している。




壱之鉾同様、立体的な深彫りの錺が一面に施されている。




長柄の丈の約三分の一を覆う葵葉に雲龍の金錺。
巻きつく龍の眼光に迫力を感じる。




志賀街道・北白川仕伏町から御蔭通に出てきた。




壱之鉾の裏側。




こちらが、表側。
表裏の三蓋松に日(金色の円盤)・月(銀色の円盤)を見ると、
常に、鉾に向かって右(鉾側からすれば左)に日輪、
向かって左(鉾側からすれば右)に月輪が来るように作られている。




左右に三対の薙刀は、刃の部分は銀色に鍍金仕分けがされている。




それぞれに、鍔と柄があり、柄にはまた精緻な彫が施されている。




やはり、美しく鍍金が施されている棗(なつめ)部分。
長年にわたって使われてきた鈴(りん)の当り傷がはっきりと見える。
この画像では、女の子が立っているのと重なる部分に、右上から左下への斜め傷がそれである。




吹散りを下げる金具。
よく見られる例からすると、腕が長く、曲げられた部分が短い。
彫金は、雲龍の隙間には、びっしりと魚子(ななこ)がみえる。
一見地味な部分だが、ズレや重なりの無い、魚子打ちの正確さが、その彫金の品質を左右させる。




疏水分流沿いに出てきた。




北を望むと、遠方に五山送り火の一つ「妙法」の”法”が見えている。




白川通りを南行。




ご祝儀を奉納された家々の前では、無病息災・家内安全を願って歌が唄われる。






銀閣寺道の交差点。
やはり、御旅所前に次いでの晴れ舞台といえば、ここになる。




小休止。一同、笑顔。




京大農学部前の少し西でUターン。
吉田(今宮社)と北白川との氏子区域隣接エリア。
今宮社の祭礼も、同日の10月第二日曜。
時間は違えども、やはり剣鉾が巡幸して鉾差しが行われている。






神輿舁き、若中の法被の柄は、
”志らかわ 若中”の文字に、三社の御神紋「三蓋松」「葵」「紅葉」があしらわれている。




神幸列が、志賀街道に入ってきた。




壱之鉾の鉾当家さん前で鉾差し奉納。








少々見にくいが、鈴には「一之鉾ナカマ」と刻まれている。
”ナカマ”は、もちろん”仲間”であり、三基の剣鉾ごとにある、鉾の守護組織のことである。








神輿よりは一足早く、神社下まで還ってきた。




今年の祭礼での鉾差し納めとなる。
思う存分に、北白川の在所一円を差し清めて、終了する。

  


Posted by どせうの寝床 at 23:52Comments(0)北白川天神宮