京つう

歴史・文化・祭り  |中京区

新規登録ログインヘルプ


2008年10月17日

大津祭・天孫神社の剣鉾

大津祭・天孫神社にも剣鉾はあったのです!


先日の11日・12日は、大津祭のお手伝いをさせていただいてました。

11日の宵宮、時間も21時を回り、ちょっと人手が落ち着いてきたので、

お宮さんにお参りに行かせて頂いたのです。

本殿で二礼二拍一礼、お参りを済ませて、

居祭りで神輿倉に奉安されている神輿も見ておこうと、倉の中を覗いたのです。

2基の神輿で倉の中はほぼ一杯でしたが、右隅の壁際に視線が及んだ時のことです。

なんと!鉾の金錺らしきものが置かれているではありませんか。


大津祭・天孫神社の剣鉾


青白い蛍光灯の明かりの中、

まねき(剣先)は抜いて、神額に菊の錺が付いた状態で、無造作に置かれていました。

埃をかぶって輝きを失った姿は、あまりよい状態ではない様に見えました。



鉾の出で立ちは、紫野・今宮神社の剣鉾とよく似ていて、

雲形の神額に『天孫第四宮』と書かれ、菊の造形は非常に具象的な意匠となっています。

大津祭・天孫神社の剣鉾



床に寝かせてあった棹は、

その太さは、明らかに最初から荷鉾として造られたことを物語っていました。

つまり、差鉾の棹の1.5倍はありそうな直径だったのです。


大津祭・天孫神社の剣鉾


雰囲気、北野天満宮・瑞饋祭の梅鉾と似ているのではと思います。

懸装品の有無はまったく確認できませんでした。



大津祭・天孫神社の剣鉾

明治2年の『四ノ宮祭礼例年九月十日巳の歳ばん付』の裏面に、

当時の神幸列の絵図が描かれています。

荷鉾(にないぼこ)が一基巡幸している姿が見えます。


大津祭・天孫神社の剣鉾

枠に指した形で、赤い吹散をたなびかせながら、四人の白丁に担がれている様子が見えます。

しかし、神幸列の情報は非常に少なく、なおさら剣鉾の情報など皆無なのです。

神社に問い合わせをするとか、具体的なアクションは起こしていませんでしたが、

まさか出会えるとは、これは感動の発見でした。



同じカテゴリー(天孫神社(浜大津・大津祭))の記事画像
大津祭・天孫神社の剣鉾~その後
同じカテゴリー(天孫神社(浜大津・大津祭))の記事
 大津祭・天孫神社の剣鉾~その後 (2009-09-21 15:22)

上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。